猫は、先に帰っただけ
【短編小説全10話】第4話:窓辺の指定席

1. 昼前、カーテンを開けた。強い光じゃない。薄くて、冬の名残を引きずった光。 窓ガラス越しに、外の空気が少しだけ動いているのが分かる。雲が流れ、電線が揺れ、遠くで車の音がする。 世界は、ちゃんと続いている。 2. 窓辺 […]

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