【短編小説全10話】第2話:空になった皿
2026年1月11日
1. 朝が終わったあとも、部屋は静かだった。朝が終わると何かが変わると思っていたけれど、そんなことはなかった。 私は台所に立ち、流し台の前でしばらく動けずにいた。蛇口をひねれば水は出る。ガスをつければ火もつく。生活は、こ […]
【短編小説全10話】第1話:鳴かない朝
2026年1月4日
1. 目覚ましが鳴るより早く目が覚めた。理由は分かっている、理由がもうないことも分かっている。 いつもなら、胸の上か腹のあたりか、あるいは枕の横どこかに小さな重みがあった。毛の温度、呼吸のリズム、喉の奥で小さく回るエンジ […]


